第44回能を知る集い
今回のテーマは「芭蕉(ばしょう)と鉄輪(かなわ)」~謡の魅力 型の魅力~だった。
講師はミっちゃんと言ったらお弟子さんたちに叱られそう・・・本田光洋師だ。
「芭蕉」は庵で毎夜読経する僧のもとに女が訪ねてくる。法華経では草木すらも成仏できるという謂れを問いつつ自分が芭蕉(バナナの一種)の精であると暗示する。数百年も生きる草木に対して人の命は短くはかないものだが遂には滅びるという無常感が語られる。
ウ~ン、奥深い内容だ。光洋師が仕舞を舞台で舞ってくれた。なんと素晴らしくて涙がでてしまった。装束を身に着けたらその魅力は・・・
「鉄輪」は夫への嫉妬から貴船神社に呪いのお詣りをする。頭に五徳(鉄輪)を置き顔に赤い丹を塗り赤い衣を纏い、怒る心を持てばかなう」夫も夢見が悪く安倍清明へ相談。本妻が恨み故に「男と新しい女を呪っている」ことを見破る。どちらが勝つのかな?
後シテの流れるような舞がまた良かった。
後半は現在能楽堂資料館の展示を詳しくご案内。
「芭蕉」は5月8日、「鉄輪」は5月14日いずれも国立能楽堂での公演。
Comments